遊具のない遊び場

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ネタバレ有り【感想】抜きゲーみたいな島に住んでいる貧乳(わたし)はどうすりゃいいですか?

柏レイソルがJ2優勝した。優勝、良い響きや・・・。

 いやはや、久しぶりにエロゲをやりましたよ。そもそものきっかけは部室で後輩におすすめの作品について話していた時、小説と音楽の話から派生してエロゲのほうにも飛び火した。そして後輩は兼部しているので、キャンプのサークルの人が来て、その人もエロゲをやっているとのことで、未来ノスタルジアとアマツツミをお勧めされたんだよね。それで、なんとなくDMM見てたら、そいや高校の時の友達の友達が「ぬきたし」を面白いって言っていたっていうのを思い出して、検索してみたらシナリオゲーですみたいな口コミを見て、興味がそそられた。それで、なんというか未知の設定だったので(それこそ記憶がなくなっちゃうとか、割合にありきたりなじゃない感じだったので)面白そうだなあと。それで購入したと。深夜アニメを見ていた時に、ぬきたしのCMが流れてちょっと不快に思ったんだけど、それこそ抜きゲーであることを堂々とテレビで放送することに対するジェンダー的な意識の低さみたいなを感じ取ってさ、まあタイトルだけ見ると本当にそうだし、あんまり好きにはなれないんだけど、シナリオゲーと呼ばれている理由も、一通りプレイして分かったし、実際に王道展開で面白かった。

 

・世界観とテーマ(多少のネタバレあり、加えてネタバレによる結末の類推も可能)

 

 ドスケベ条例という性行為をすることが望ましいという規範が浸透した島での話なのだが、もちろんそこには性行為=善である的な価値観があるため、性行為をしないことは不真面目であり、懲罰の対象となりえる世界で、そのドスケベ条約をぶっ壊すという筋の物語。主人公には沈子がでかくていじめられた経験と、そんなときに心をほぐしてくれていた恩人が、島のグレーゾーンの通称:裏風俗で働いており、過度な労働により死んでしまったこと、それに付随して島民の恩人への偏見が存在していたことから、主人公は島に対して良いイメージを持てない。しかしテーマは、共生だと思われる。なぜなら自分でプレイしてくれという感じ。ただ主人公と周りの関係で考えた場合は共生だが、作品のテーマで考えると共存だろう。共生は互いに関係を持ちながらであり、これは「ぬきたし2」の方が要素として強い。「ぬきたし1」はむしろ共存の色が強いような気もする。

 

・それぞれのヒロインの√についての感想(攻略順序通りに、ななせ→ひなみ→みさき→ふみの)

 

①ななせ

ド定番の幼馴染ポジ。もちろん、プレイしている最中、必ずと言って最初に好きになるのはななせだろう。キャラが好みのヒロインがいる場合は違うかもしれないが。ただ見た目ギャルで実は処女みたいなオタクくんこういうの好きでしょ・・・?といわんばかりのギャップ、加えてオカン属性持ち(料理できる、面倒見がいい、相手を大切にする)。また自立してる人間なので、頼りになりそう。
 √の流れ。ドスケベ条例をぶっこわす。ふみのを救出、さよなら(@^^)/~~~イチャイチャ。おしまい。最初にプレイするならこのルート以外にない。ほかの結末を知っている分に、こうして思い返すとビターエンドだろう。当初の計画を、つまりは予定調和な感じはある。
 大体さ幼馴染という関係はずるいんだよな。よくよく考えてみろよ、中学生とか高校とかの友達と遊ぶときってさ、その時の関係性がやっぱり残っているじゃん、それってつまり既に信頼関係をもっているということに他ならなくてさ、ずるいじゃん。
 ただまあ、幼馴染であることを主人公に伝えるのはだいぶクライマックスではあるのだけれど……。プレイしている人間としては匂わせてくるし、なんとなく気付いてしまうんだよな。
 ちなみにこのルートのサブヒロインはとーかちゃんだったので「ふぅ~w ゴリシコレタなぁw」という感じ。正直、クソヤリマンビッチに擬態する処女というキャラのパンチ力がオカン属性によってかえって薄まっている気がしないでもないが、それはそれで最高だった。

②ひなみ√

 なあ、ひと昔の漏れだったならひなみに首ったけだったはずなんだが、そうでもないんだ。僕たちは普段暮らしていて、ろり先輩属性を持つ女性と関わることはできないが、こうしてゲームのうちで触れ合う事が可能である。しかし、忘れてはいけない。ロリ先輩という属性はなかなかお目にかかる機会が少ない、なぜだろう、これは全人類が自身に問い続けなければならない至上命題の一つである。
 だが、ロリと先輩の良いとこどり、可愛くて包容力のあるキャラは今、とてつもなく求められているのではないだろうか? 周りを見渡してみよ。立派な成人男性が「ばぶwばぶwばぶw」と「あぅ~wwwww」などと口走っていないか?「マンマ~wwオギャーww」と没入している姿を確認できてしまうだろう。そういった存在を確認できていない人間は漏れが仙狐さんについて言及しているツイートを確認してみてほしい。

「仙狐さんとゴーゴーカレーがコラボしても、結局仙狐さんが作ったカレーにはならないし…と諦観している僕を仙狐さんが見て、世話を焼きにきてくれるかもしれないという希望を捨てきれないのは漏れが童貞という、一種のロマンチスト的な面があるということでおk? 返信がないなら論破だが…?w」

大江健三郎並みの怪文書を生まれさせたわけだが、僕はだれかに甘えたい。しかしロリに限る。この現実での実現可能性のNASAが僕を苦しめるわけだがそれは今、関係なかったね。
 端的に言うと、ひなみ先輩は、ぬけないのだ。完璧すぎて……。そして完璧すぎるがゆえに、キャラに対する面白みを得る事が出来にないという、矛盾が起こる。あるいはこう言えるかもしれない ─── かの哲学、そう二律パイパンである(実際にパイパン)。
 そう、それにしてもである。ひなみ先輩ルートであるのにもかかわらず、礼先輩がほぼメイン的な(物語のキーマン、ひいては世界の中での端的な例)立ち位置に居る。それはやっぱり仕方のない事だろう。礼先輩はSSという治安を守る(常にドスケベであれと哲学者は言った)組織に属しており、その点では主人公と対立するわけだが、むろん、彼女は身寄りがなく弟や妹、家族のために奨学金補助金が出るために──ほかの選択肢はない──SSに属しているのである。実際に礼先輩以外にも親の借金や身寄りのない人間はSSには数多く存在する。
 結末としては、ドスケベ条例をぶっ壊し、なおかつ学生の金銭的な補助の制度は残すという納得のハッピーエンドになる。

 

③みさき√

 あたまおかしなるで。

④ふみの

 もしも、僕が中学生、高校生、ひいてはオタク慣れしていない、あるいはオタク全盛期であったのならば、僕は彼女のグッズを追い求め、秋空の下、彼女のいない世界なんて滅びてしまえばいいとさえ願ったであろうヒロイン。僕の言いたいことがわかるかな? めっちゃ好みのヒロインなのだわ。いくわよ!
 無口であること、年下であること、影で主人公であること、わたしたちはそれを愛さなければならない。なぜなら、これらが組み合わさったキャラは道徳をもちえた主体であり、私と相対するという客体であるという点において美になりえるのだ。それはまるで人ごみの中、なぜか目を引く存在であり、道端で普段ならば決してその存在に目を向けない花を見つめることに似ている。それを見ることによって、わたしたちの心の中に心地の良い風が通り抜ける。いや、なんかキモくなってきた・・・。

 グランドルートなのでこのルートによって「ぬきたし」という作品がどういった意味をもつのかが提示される。たしかに読ませる。良く言うと、自分と異なった存在に対して寛容さをもちましょうという現代的なメッセージ。悪くいうとそれ以上の何者でもなく、エロゲの中でそれをやった感、他の領域に侵食することはなさそうなんだよなぁ残念。

 

ぬきたし2

 

ファンディスクだったが文量が多くなったためにナンバリングにしたものらしい。正直、SSのメンバーが好きだからそんなし。

 

なんか飽きたからもういいかな?

 

女部田郁子のルートでは、あまりにすこすこざむらいで脳内がぶっ壊れるかと思った。射精で隕石を壊すとか…!だけど勃起がロケットのメタファーであるのはトマスピンチョン  がやってるから、存外バカにできないかも(なんてね!)、けど女部田…お前はなんで実在しないんだ?いや、でも流行りの実在論だと、女部田は実在するんだよな。けど、やっぱり虚しいよ。触れられないっていうのはさ…。