遊具のない遊び場

年をとってから見返して笑えるようなに 。twitter @michiru__nagato note https://note.com/a_maze_amazes_me

2022良かったアルバム・EP

新年あけました。喪中なので続きは言いません。本当は年末にかけてやる予定だったので、新年のあいさつをしないというレアな体験です。

去年も一口レビューやりたいと思ってても、書く気にならなくてやらなかった。多分、自分の中でハードルを上げすぎてたんだと思う。なので今回は、メモみたいに残す感じでいこうと思う。忘備録。

 

 

C.O.S.A. /Cool Kids

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愛知出身のラッパー・プロデューサーのC.O.S.A. 。今年に入ってすぐアルバムが出た。リリシズムを感じるラッパーの1人。誰かと共有するようなタイプじゃなくて1人で聴いて1人でジーンとする。ビートのバリエーションもある。ブーンバップ・トラップ、それにアフロビートっぽいのもあり、全体の流れとして(アルバムとして)飽きさせない内容になっている。「アスファルトにも咲いたRoses」というリリックがある。ぴったりな言葉。最後の曲「Mikiura」はMVも見て欲しい。

 

宇多田ヒカル / BADモード

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1月19日生まれの女性、宇多田ヒカル。耳障り、かなり良いです。プロデューサーもぱっと見以外だけど、曲を聴くと堅いところ選んだなみたいな気持ちになる。A.G.Cookが参加してるのは最高。ベースがかなりいい感じです。あとは歌のリズムがキモい、なんでそうやって歌えるの!?みたいなところが多い。そもそものビートが難解なのに、違和感なく歌にしちゃうのが恐ろしい。プラス、ほとんどがタイアップ曲なのにまとまりがある。ヒョエ〜。

 

CHIN-HURTZ , METEOR / しかしあれだな

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オッドタクシーでの声優抜擢が大きなトピックになったMETEORとCHIN-HURTZのアルバム。HIPHOPといえば格好いいイメージもあるし、パンチラインといえば他人の心に響くみたいなニュアンスが強いと思う。でも、コミカルさもHIPHOPの一部。笑えるライムもパンチライン。ユーモアもまたHIPHOP。でしょ?いきなりこち亀の話するラップがあってもいい。そう、笑えるんだこのアルバム。一聴してみてもいいんじゃない? リアルを歌うのよ。小市民だけどユーモアで笑わせてくれるのよ。

 

Hipppo Campus / LP3

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USのインディーポップバンド。の割にギターロックのような感覚はなく、音響的なアプローチが目立つ。実験的なポップスというイメージが強い。ギターが入っているけど、どこまでいってもメロディーがポップだから、グッドメロディーだから聴ける。1曲の再生時間が4分を超えることもないので、さくっと聴ける。

 

yeule / Glitch Princess

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シンガポール出身、ロンドンを拠点に活動するyeuleのアルバム。グリッチプリンセスというタイトルに現れるように、曲を聴いていると不安定さを感じる。電子音楽系ではあるが、アンビエント的でかつドリーミーな音楽。かと思えばアコースティックギターのリフとしなやかな無垢な声のラブソング「Don't Be So Hard on Your Qwn Beauty」が異様なまでに爽やかに聴こえる。サブスク限定で最後の曲が追加されている。4時間44分もあるのはもう謎、いや自動再生させへんで~って気持ちなのかもしれない。サブスクで音楽を聴いていると、聴き流しちゃうけど、それに気づかされてしまったな。

 

butasaku / forms

open.spotify.comSSWのbutajiとビートメイカー荒井優作のユニット、butasakuのアルバム。不思議や。段々記憶は遠のいていく、日本語の操作と斬新なメロディー、アンビエントと素面が共存して不思議な手触りになっている。ちょっと柔術みたいな感じがするな。。。

 

中村佳穂 / NIA

open.spotify.com自然派と呼ぼうと思う。京都出身のSSW?竜とそばかすの姫の主演声優に抜擢された中村佳穂のアルバム。その魅力は間違いなくアドリブ感。歌のアレンジ力にも優れていて、一つの単語・言葉の表情が見えるのがいい。母親とかに聴かせると矢野顕子をほうふつさせるとのこと。確かにライブ映像とかを見ると分からなくもない。LUV。でもひとえに中村佳穂というシンガーの存在感がそれに近いのだと思う。自由で、愛やでこれは。。。前回とメンバーも変わり、バンドセットも変わり、もちろん音楽性も変わったのもわかるけども、それよりも中村佳穂という存在感。ラスボスやでこれは。「MIU」に関してはライブで事前発表の展開のほうが好き(でもこれも好き・この曲が好き)。

 

KAIRUI / 海の名前

open.spotify.comボカロPのEP。あまりに印象に残っているので記載。最高。オタク的感性(ピアノの使用・音響的(ASMR的)なビート)が爆発している。新しいエレクトロミュージックやで。あと純粋に聞いたことのない種類の歌詞。爽やかさに尽きる。夏の鬼リピート曲は幽霊(オタクは夏休みに現れる亡霊・大好きだろ?鍵っ子は特によ)一聴して損なし。

Whatever The Weather / Whatever The Weather

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Hyperdubから良作をリリースしているLoraine Jamesが別名義でのリリース。アンビエントか。これも。 ビート感を重要にしていた年だったように思う。曲のタイトルがそれぞれ温度になっているのもなんか聴く機会に近しい温度感を選べておもろいなって思う。でも普通に全部冷たい気もするが。

稲葉曇 / ウェザーステーション

open.spotify.comそこまで公言したことないからみんな知らないと思うけど、好きなVtuberは文野環です。「ラグトレイン」は文野環のMADでオタクは耳にしたことあると思う。ボカロPだけど、過去の邦楽ロックバンド感があっていい。漏れは初期サカナクションが大好きだから、この曇り空感といったらいいのか、そういう雰囲気が好き。一番好きな曲は「レーダー」。何がいいというと音数が好きなくてかつボーカルの雰囲気が良い。 インディーボカロとしか言いようのない歌詞、ただシンプルで分かり切ったことを言う歌詞がリフレインされると段々と深みを増していく。リフレインの本質は繰り返しによる独特なグルーヴを生むことにあり、そういった繰り返しを繰り返すことで(小泉純一郎構文)「悲しみ」「風」「涙」「意味を教えて」という歌詞が際立って聞こえる。あと「あなた」という単語があるのが良い…。まあ、歌詞について書いたけど、純粋にサウンドプロダクションが好きなんだよな。

 

Laura day romance / roman candles | 憧憬蝋燭

open.spotify.com2017年結成の日本のバンド。邦ロックって言う感じではなく、どちらかでいうと洋楽寄りかもしれない。耳に残るポップス的な要素が意外とないがSSW的な丁寧さ?を感じる。隅々までコントロールしてますよっていうか、そういう曲の完成度がある。歌詞は日本語で婉曲的なラブソング要素を感じる。ロマンスだね!

 

Croatian Amor / Remember Rainbow Bridge

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デンマークコペンハーゲンを拠点に活動するLoke Rehbeckのプロジェクトの一つ。アンビエント的と言おうか迷う。アンビエントと言うには「葛藤」とかのニュアンスがアルバムから感じ取れてしまうから。インダストリアルな冷たい響きのビートと和音、ディレイするメロディからも物語を想像できさえする。アルバムジャケットも良い。

Tennyson / Rot

open.spotify.comカナダ出身のアーティスト?トラックメイカー?。ポストEDM。レコードで買って聴いたら、サブスクよりも全然良くて笑っちゃったアルバム。一番好きな曲は「Slow Dance」ドロップに入る前の歌詞、俺めちゃめちゃ重要視してる。まあつまりはそういうこと。

Aiobahn / all conected

open.spotify.com韓国出身のプロデューサー。最近だとInternet overdoseのサントラをやったことで知っている人もいると思う。日本のアニソンのリミックスなどもsoundcloudに上げていたりもする。また2000年代エロゲソングを彷彿とさせる歌詞も魅力の一つ。KOCHOや茶太など穏やかアニメソングで有名なシンガーが確かにびったびたに合ってる。

 

Kathryn Joseph / for you who are the wronhged

open.spotify.comスコットランド出身のSSW。弛緩したリズムで淡々と歌が歌われる。何を言っているのか分からないけど、印象に残っている。穏やかで滑らかなんだけど過激な何かを感じる。あまりに冷え切っている気がする。一回、歌詞とかを調べる必要はあると思うが、腰が重すぎてやっていない。

 

Serph / nirva

open.spotify.com日本のトラックメーカー。かわいい系のように聞こえる瞬間があるアルバム。やさしい電子音楽。一番好きな曲は表題曲の「nirva」。fxとかがリズムになっている。イージーリスニングっぽいけどそれがノイズになって心地いい。ポーターロビンソンのアルバムも同じ方へ歩みを進めているのかもしれんな。

S. Carey / Break Me Open

open.spotify.comボン・イヴェールのバンドに参加しているドラマーのアルバム。面白いのはボンイヴェールのバンドでもコーラスワークをやっているので、穏やかなフォーク調の曲でも色彩豊か。ゆっくり陽が沈んでいくのを惜しみながら聴きな~。

Kendrick Lamar / Mr.Morale & The Big Steppers

open.spotify.com説明不要。びっくりしたのは前回のアルバムと比べてビートが全部かっこいいところにある。ジャンルの折の中で音楽性を拡張をするビートが多く、長い年月をかけて作られたアルバムなのがまるわかり。

 

tofubeats / REFLECTION

open.spotify.com日本のトラックメイカー・プロデューサー・パートタイムラッパーのtofubeatsの新譜。最初に聴いたときはしっくり来ていないし、なんなら今でもしっくりはきていない。だけども前作「RUN」に比べてハウス系の音楽がスッと入ってくるようになった。むしろLPに入っている曲よりも入っていない方の曲のほうが好きだったりする。インスト曲の温度感がフィットする。というかアルバムの温度感がちょうどいい。けっこうこじんまりとしたアルバムだなあと感じる。ボリュームとか展開とかの問題ではなく、なんかそう感じる。ただ居心地は良い。「Okay!」が一番好き。電車に乗りながら流れていく景色を眺めている時に聴いて、あーこの感じめっちゃいいなって思った。

 

seep minutes / MINU

open.spotify.comneibiesと同じクルー?のラッパーseep minutesのEP。サブスクではアルバムの中の数曲をEPという形で出しているみたい。今年聴いた日本語ラップの中で一番好き。最初の「saisei」でのサンプリング元ネタがバチって分かって、しかもそのうえでラップするんだって最初に驚きがあった。何べんか繰り返して聴いて、温度感良いなって思うし、リリックも好きだなってなる。マイナスとマイナスを掛ける必要はないって、紹介文に書かれていて、喰らっちゃった。失敗をポジティブな方向へと無理やり向かわせるなよって、言われているみたいで、その失敗、そのままを愛せよって言われているみたいで、喰らった。そういうアルバム。

Tohji / t-mix

open.spotify.com日本人のラッパー。Tohjiは追うことが楽しい稀有なラッパー。シーズンごとに音楽性が違う気もする。毎回やってることが違う。だから面白い。踊れるけど、そこまでごちゃごちゃしていないトラックが多くてとてもいい。無駄に音数があっても聴くのが疲れる。中でも「super ocean man」は夏のアンセム。一番好きな曲は「shell」。yeuleの詩、良すぎ。初夏の木漏れ日が揺れている様を思い出させる。 t-mixはシリーズものらしく、次のt-mixではどういった曲が聴けるのか予測できないし、それを聴く瞬間が楽しみで仕方ない。

Soccer Mommy / Sometimes,Forever

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アメリカの女性SSW。radioheadを彷彿とさせるダークな曲もあれば、爽やかな曲もある。ギターの歪みなどに関して言えば広がりをもった音だった。レコードで聴いた方がパワフル。最後の「Still」をはじめて聴いたとき、良いなって思った。

kabanagu / ほぼゆめ

open.spotify.com日本のトラックメイカー。かばなぐ。多重コーラスなどの加工が良すぎる。また最近出てきたトラックメイカーってめちゃめちゃ歌詞が良い気がする。もともとアジカンコピーバンドをしていたらしく(それが要因かまったく分からないが)歌のメロディーがなじみがあるような気がしないでもない。初めに聴いてもなんかスッと入ってくると思う。朝方の電車に揺られて、白んでいく空を眺めているみたいな、軽くてワクワクするアルバム。空間を感じさせるようなミックスじゃないと満足できない身体にされてしまった感はある。音が整理されているから、気持ちいいよ。ぜひ。

 

Midnight Grand Orchestra / Overture

open.spotify.comホロライブ所属のvtuber星街すいせいと、月ノ美兎の曲やデレマスの曲(hotel moonsideやradio happy)を手掛けた鬼Taku inoueのユニット。刺さる人には刺さる。taku inoueの作るドロップは神。最後の「highway」はクリーントーンのギターが入っていて、感謝感謝。

 

illiomote / side_effects+.

open.spotify.com東京出身のガールズバンド?ユニット。つかみどころのない音楽性で、前のEPも好きです。歌が大好き。色々考えてみたけど、R&Bに近い歌い方なのかも。ただR&Bみたいな繊細さというよりも、もうすこし幼い感じがする。色気があるというよりもかわいい。何度でも言うが、宇宙の惑星で、多種多様の坩堝で、少しさびれた郊外の都市で、流れていてほしい音楽。歌のリズムが好き。そこで音節伸ばすんだとか、逆にそこは短く切るんだっていう楽しさあります。根本はポップスなので、流行っている音楽に飽きたけど、明るい曲が聴きたい人、聴いてもいいんじゃない?

 

DOMi & JD BECK / NOT TiGHT

open.spotify.comキーボードのドミとドラムのベックのデュオ。バカみたいにテクニカル。最初聴いたときはフライローとサンダーキャット(実際に客演にいる)を想起した。ベースラインとドラムの関わり方が素晴らしいと思ってます。ずっとドラムソロやんみたいな気持ちになる。てか客演が豪華。ジャズピアノ界の超超有名なハービーハンコックから、歌心のあるベースラインを作るサンダーキャット、果てはスヌープドッグまで。アンダーソンパークもドラムやるもんな(2022年のスーパーボウルハーフタイムショーでドラムをたたいていたのは彼)。

 

quoree / 煤模型

open.spotify.comトラックメイカー・ボカロP こちらもASMR的な音楽。空間を大事にしている。エレクトロニカ。繊細なエディットが染みるぜ。浮遊の感覚、あります。一番好きな曲は「骨」。

明日の叙景 / アイランド

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日本のポストブラックメタルバンド。もともと有名だったらしいけど、俺はジャケットが気になって聴いた口。なかなかこういうジャンルはあまり聴かないけど、なんか馴染みがある。それはシューゲイザーだったり、ポストロックだったり、エモだったり、邦ロックだったり、そういういろいろな影響を感じる。また歌詞、良い。。。どこかポップな部分を残していて、名盤だろこれ!

 

Cwondo / Coloriyo

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ガレージロックバンドNo Busesのギター・ボーカルの近藤さんのソロプロジェクト。といってもバンドサウンドとは違った音楽性。軸にあるのはギターとハミングのような歌のメロディーだと思う。繊細なドラム・カッティングエディットとは別に、その心地よさのほうが魅力。各曲のネーミングセンスと同じように、拍をずらしていたり、リバースしてたりするのも愛嬌があってかわいい。

 

Kokoroko / Could We Be More

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イギリスのジャズ・フュージョン8人組。アフリカンなリズムでジャズ・フュージョンをやっている人たち。ホーンとコーラスもいいんだけど、にしても基礎リズム隊が良い。聴いていて苦痛になることはない。「Dide O」が一番好きな曲。クリーンギターとホーンから始まる曲は、ゆったりと踊るのに最高。昼下がりの陽を浴びながら踊るのに最適。

 

Hudson Mohawke / Cry Sugar

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スコットランド出身のDJ・プロデューサー。エレクトロニック音楽。ハウスやトラップを使ったダンス音楽の人。常にハイテンションで狂踊。宇宙っぽさのある中毒曲がたくさん。壮大、でもチープさが残ってるところが魅力かもしれん。

 

Telematic Visions / town without sky

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日本のDJ・トラックメイカー。ドラムサンプルの声に耳を澄ますことのできるアルバム。インターネットライトはブルー、寂しい街、子供のころの記憶、夕焼け小焼けが響いているのに遊び足りない気持ちを持て余す感覚。チャリ漕ぐ速度高速の俺。ノスタルジーに満ちている。固有の場所に向けられているわけでもない、架空のノスタルジーのにおい。現代のオトナ帝国はここにありました。

 

ANORAK! / ANORK!

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東京を拠点にするバンド。エモやメロディックパンク。かっこいい。一番すきな曲は「聖跡桜ヶ丘」。LPも買ったから届くのが楽しみ。日本のバンド好きな人は、一回聞いてみてもいいかもしれない。キメの感じとかはちょっと昔の邦ロックが好きな人に刺さりそう。オレモソーナノ。

 

RYUTist / (エン)

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新潟のアイドル。ここ最近のアイドルすごい。曲に力が入っている。オタクとアニソンとメタルのファン層が近いのはもはや自明だが、こういったインディー音楽にも侵入している。楽曲に力を入れているアイドルが多い。作曲者がマジで強い。どうしたん?にしてもアイドルの歌い方って響くときはガチで染みちゃうんだよな。俺はインディーとメジャーの違いについてそこまで論理的に線引きしているわけではなく、フィーリングで分けている。金額の違いもあるけど、とがってるのがインディーだと勝手に分けている。そういう意味ではアイドルの中でもインディーアイドルともいえる。インディーアイドルと言ってもそれぞれのファンがいるわけだし、そこまで本質的には変わらないかもしれないけど、メンバーの差異を楽しむか、それともグループの多面性を楽しむかの違いは大きいと思う。どちらかというと後者の俺。誰が人気で誰がかわいいとかは問題ではなくてグループのバイブス(コンセプトとかもある)で見ちゃうかも。

 

Alvvays / Blue Rev

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カナダのインディーポップバンド。シューゲイザー的だったり、ポストパンク的だったり、かと思えばシンセポップっぽかったりする。一番好きなのは「Pomeranian Spinster」。パンクっぽいけどギターの音とかはロックだし、歌もちょっと懐かしい感じがしていい。

 

KOHH / The Lost Tapes

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日本のラッパー。未発表の音源集。聴いてみるとKOHHの音楽性の広さと、その声の魅力に気づかされる。同じ言葉の繰り返しでもニュアンスが違うというか、味付けがちがう。V6に提供した「雨」やレゲエ調の「ただの男」。KOHHの好きなところはラップと聞いて想像する以上の音楽性を見せているところ。誰でも書けそうで誰も書けない歌詞と、その声はオリジナルで説得力がある。一番好きなのは「目に見える人生」。生命へのまなざしが残酷で綺麗。前作のアルバムで引退だが、こうしてちょくちょく未発表音源とかリリースしてほしい。。。

Ado / ウタの歌 ONE PIECE FILM RED

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日本の歌手。「うっせえわ」で出てきたときは眉唾だったが、あっというまに新しい時代のアイコンになっていた。ワンピースの映画見てないけど、良いな~と思う。楽曲提供者が有名なのもわかるし、歌い方もあるだろうし、メロディーとかでわかるんだけど、その広い楽曲を歌いこなしていて、しかもAdoオリジナル性も感じられてめっちゃいい企画やなって思った。リリースしてくれてありがとう。まじでAdo謎。高音とか少し笑っちゃうんだけど、癖になる。がなりはカッコいい。なんなんだろうな、中毒性?歌声のバリエーションがたくさんあって楽しい。

 

They Hate Change / Finally,New

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フロリダのラップディオ。1曲目からやられてしまった。ドープなビートが多い。ただラップというよりはなんだろ、エクスペリエンスみたいな響きがある。ただビートには展開も多く、退屈な印象はない。ど真ん中のヒップホップに飽きたら、このアルバムが楽しめるだろうなと思う。聴いてて面白いもん。

 

uku kasai / coldsmokestar

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日本のトラックメイカー、SSW?。温度感あります。一曲だけ聴いて帰ろうとしないでね。ウィスパーな歌と金物の鳴りの対比がいいです。こちらもASMR的な空間を作っていて良いです。EPではあるけど、全部を通して、最後に聴く「花束を置く」気持ち良すぎんだろ!一番好きな曲は「LookBlue」。気分が晴れない時に聴くと良い。

 

Pot-pourri / Diary

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日本のアブストラクト・ポストパンクバンド(らしい)。1曲目はかなりエディットしているなと思っていたのに、2曲目以降はサイケっぽいのに黎明期の邦ロックみたいな手触りもする(なのに印象としてはフォークロックとして映る)。不思議だなと思う。一番好きなのはベースがぶりぶりしていて、かっこいいところ。4曲目の「Vertigo」聴いてほしい。丁寧なパン振りと、ファルセット、深いサブベース、ぶりぶりのベース、なのに後味は良いの不思議~。

 

altopalo / frenemy

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カルフォルニア州のバンド。ここ最近で一番好きなバンド。メランコリックなサウンドで、一人で気が参っている時によく聴く。季節感がなくて、そこはちょっと冷たくて安心する。ハイポジションのアルペジオや、加工されて質感を得た歌声だったり、こもったドラムの音だったり(あるいは歪んだドラムだったり…)、そのサウンドデザインが好き。なんで有名じゃないのか本当に不思議なバンド。絶対に過小評価されていると思う。

 

C.O.S.A. / Reason

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愛知出身のラッパー。かっこいい。説明不要でしょ。リリシスト。4曲目の「Reason」の文句ばっか曲にして次どうすんだっていうところはパンチライン。リリシストはリアリズムが根底にあってもいい、むしろ現代のリリシズムはそこにある。これは俺が小説に求めている精神でもある。みだりに悲観せず楽観もせず生き通していく精神。一人称の魅力だ。

 

Dove / Atarashi Karada

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兵庫出身の音楽家?。アンビエント的だけど、箱庭感がある。ただ歌に関してはかなり口ずさみやすくてポップスの波動を感じます。EPなので短くて聴きやすいので、一聴してみてもよろしいかと思います。一番好きなのはやっぱり「Atarashi Karada」。ぜひ。

 

Mamas Gun / Cure The Jones

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UKのバンド。ソウルか。営業車で聴いてたら気持ち良すぎて大きい声出たアルバム。世代を超えて愛されてもいいだろこのアルバム。父親、母親と聴いても大丈夫なアルバム。むしろ好意的に受け入れられるかも。

 

ISSUGI / 366247

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日本のラッパー。別名義ではビートメイカーとしてもプロップスがある。フロウが独特でオリジナル。レコード買ったらサブスクと感じ方が全然違くて驚いた。フィジカルで音楽を聴く意味ってマジである。ISSUGIのパンチランを聴くためには、まず聞き取れなきゃ話にならないので何回か繰り返し聞いて身体に覚えさす。そこから、やっと喰らうことができます。純粋に歌詞を聴きとろうと集中するだけで世界は変わる。聴いてみろ……言わないよ。

 

NewJeans / New Jeans

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K-POP第四世代のガールズグループ。灰汁の強いグループが多い中、曲の感じが他のグループと比べて洗練というイメージを想起させる。コンセプトはどのグループにもあると思うけど、なんかおしゃれ。個人的にはK-popってめっちゃ元気出るけど疲れるんだよね。なんかエナジードリンクみたいに聴くけど反動が強いっていうか(もちろんミックスの問題でドンシャリし過ぎみたいなところもあるけど……)、newjeansは結構繰り返し聴ける。本当は「Ditto」ってうシングル曲がすげー好きなんだけど、EPも好きだし、書いておこうって意識が強い。MV見てくれよな。曲単体よりビデオある方がマジでいいから。

 

Kamui / YC2.5

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日本のラッパー。別名義でビートメイクもしている。2020年の暮れに『YC2』ってアルバムが出ていたが、使用していたビートの作り手が逮捕されたので、配信停止となった。ここだけの話「coppy cat」って曲でkamuiやべ~となったので、その曲ないけど大丈夫かな~と思ってた。クラウドファンティングに参加したときも、マジで上回ってほしいと思ってた。曲数も増えているので大ボリュームで満腹。初音ミクを使用してラップするのってラッパーがするのが面白い。

 

振り返り

かなり長く書いてきたけど、同じような言い回しとか結構使っている気がする。ASMRとかそういう言葉。これは言い訳でもあるんだけど、音響的な部分を重要視するのが自分の流行としてあるのは確か(もしかしたらそれが現代性なのかもしれないけど分からんし知らん)。要は音楽から気持ちよさを接種することが多くなったのかもしれない。英語力とかからっきしだし、歌詞とかの部分よりもそっちが前面に出てくるようになってきたのかも。自分の人生に影響を与えるかどうか、みたいな重たい判断の前に、気持ちの良さで音楽を聴く、なんというかジャッジの基準が下がったのかも。高校生とかの時はこの歌詞がいいんだよな~とか歌詞が文学的なんだよとか(今は文学という言葉の権威性が道具のように使われるのが気に食わないのでそんなこと言う勇気はない)、音よりも意味を重要視していた。そういう時期と比べると肩の力を抜いて音楽を聴けている気もする(まあ消費をひたすらに繰り返している気もするが……)。あとはジャンルを幅広く聴けていたのかな~とか。サブスクを使うようになってから新譜を積極的に追うようになっていったので、残しておくアルバムの枚数多くてしんどかった。ちょっと怖いのは情報の入手方法がwebメディアとかSNSに頼りすぎている点で、体系的には音楽を聴けていないと思う。一つのジャンルを掘ったりはしていないから、それがちょっと負い目だし、いいのかなとちょっと思う。どうなんだろう。ただ、今年のボーナスでレコードを聴ける環境を整えたので、遅い音楽消費も取り入れている。今回、備忘録を書くにあたって個人的に印象に残ったアルバムのプレイリストを開くと9月と12月の間に追加したものがなくてびっくりした。意識的じゃないと本当に忘れるんだろうな。

もうこれ書いている時は2023年なんだけど、今年も残していこうと思う。あとはゴッチがやってるアップルビネガーのノミネート予想とかもしてみたい。まあほとんど今回書いた中からしか選ぶことはできないと思うけど。

喪中なので、こんにちはとだけお伝えします。インターネットからは以上です。これもまたVIBS…